合奏に向けた個人練習の方法

はじめまして。
あげお弦楽アンサンブル・講師のリーナです。

今日は、
「アンサンブルやオーケストラへの参加が初めて!」
というメンバーの方に向けて、
私なりの個人練習の方法をご紹介します。

合奏に向けた個人練習

「練習」というと、
楽器を持って、楽譜にある音をひたすら弾くことだと思っている方は多いです。

ですが、合奏に向けた練習では、
音楽の流れを確認することがとても重要なので、
先に 楽器を持たない練習 をすることをおすすめします。

楽器を持たない練習

  1. 音源を聴きながら、スコア(全パートが載っている楽譜)を見る
    曲全体のイメージをざっと把握
    ・自分のパートがどのように動いているのか
    ・自分のパートが休みの時はどのパートが何をやっているのか確認
    拍子のカウントができ、目で追えるようになる
  2. 音源を聴きながら、パート譜を見る
    ・拍子のカウントができ、目で追えるようになる
    ・不明点はスコアを確認
    長休符のカウントができるか確認(書き込みOK)
    長休符の直後の入り方などを確認(書き込みOK)
  3. 音源を聴きながら、パート譜を口ずさむ
    細かいリズムの音符も含めて、階名(ドレミ)で唱える
    ・この段階では音程は完璧に取らなくてOK
    ・アンサンブルに参加するイメージを持つ

ここまでが楽器を持たない練習です。
以上の練習をしておくことで、
楽器を持った練習の際も、合奏の際も、頭がしっかりついてくるようになります。

これ、なんと出先でもできます(※唱える以外)
「昼休みに学校や職場で10分だけ楽譜見よう」
「電車で座れたのでイヤホンで聴こう」
それぞれお忙しいと思いますが、ぜひ日常の隙間時間を見つけて活用してみてくださいね。

曲全体のイメージと、自分のパートを確認できたと思ったら、次の段階に進みます。

楽器を持った個人練習

ここからは楽器を持った練習です。
楽器を持たない練習で確認した難所について、
部分練習、リズム練習、反復練習などを行います。

  1. 部分練習
    ・階名(ドレミ)で唱えづらかった箇所を部分的に練習
    ・はじめは1小節ずつなど狭く設定し、だんだん範囲を広げていく
    スラーを切って弾いてみるのも良い
    ゆっくりなテンポからスタートし、だんだん速度を上げていく
    ・メトロノームつけっぱなし推奨
  2. リズム練習
    転びやすい箇所を敢えてリズムを変えて練習
    ・ドレミレ/ドレミレ
     ⇒ドーレミーレ/ドーレミーレ
     ⇒ドレーミレー/ドレーミレー
    コントロールできるようになるのが目的
  3. 反復練習
    ・部分練習やリズム練習をした意識すればできる状態の箇所について、さらに何度も繰り返す
    ・「ここを10回、繰り返そう」など自分ルールで決めてもOK
    ・毎回同じミスをする場合は、「ゆっくり」「スラーなし」などに戻って再度確認
    ・「ミスするための練習」をしてしまわないように要注意
    ほぼ無意識的に、イメージ通りに弾ける状態を目指す
  4. 音源に合わせて弾いてみる
    ・アンサンブルに参加するイメージを具体的に持つ
    ・イヤホンで音源を聴きながらがおすすめです


以上が、合奏の前にやっておきたい個人練習です。
ひとりひとりがこれらを取り入れると、貴重な合奏の時間がさらに有意義に進むのではないかと思います。

できる範囲で大丈夫なので、
合奏に向けてどんな個人練習をしたら良いか迷ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。

※ここでは合奏に向けた個人練習についてご紹介しましたが、
音階やボウイング確認などの「楽器演奏のための基礎練習」も必要に応じて取り入れてください。

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